こんにちは、Azure テクニカル サポート チームです。
Azure 製品をご利用のお客様に向けて、Azure の有償テクニカル サポートの対応範囲や留意点について、以下の通りご案内いたします。
本内容では、課金や請求については言及しておりません。主に、有償のテクニカル サポート契約についての説明のみとなっております。
サポート プラン別の対応範囲
有償のサポート プランに加入していない場合
※対象プラン:Basic プランを含む無償のサポート プランを指します。
恐れ入りますが、有償テクニカル サポート範囲内の対応はいたしかねます。ただし、コミュニティの専門家や Microsoft のエンジニア、その他のお客様とアイデアを交換できるコミュニティ チャネルである Azure の Q&Aで、技術的な質問への回答を得ることができます。 充実した検索ツールにより、さまざまなソースからの回答が得られるため、自己解決のための貴重なリソースとなります。ぜひご活用ください。
有償のサポート プランをご購入の場合
※対象プラン:Developer、Standard、Professional Direct を指します。
原則として、テクニカル サポートの対応範囲は障害対応(Break/fix)のみとなります。 ご購入のプランによって、対応する範囲や応答時間が異なります。また、Professional Direct をご購入の場合、プラン内容に合わせて、ProDirect デリバリー マネージャーからのガイダンスが定期的に得られます。
プレミア契約でサポート プランをご購入の場合
※対象プラン:エンタープライズ サポートを個別に購入した場合のサポート プランを指します。
障害対応(Break/fix)と Advisory の両方が有償テクニカル サポート範囲内となります。 以下、障害対応(Break/fix)と Advisory の定義や対応範囲を詳細に説明いたします。 弊社の提供する有償テクニカル サポートをより活用していただくため、是非とも一度ご確認ください。どうぞよろしくお願いいたします。
障害対応(Break/fix)と Advisory の説明
Azure サポートにおける障害対応(Break/fix)の定義
障害対応の問題とは、Azure サービスの使用中に発生する可能性のある技術的な問題のことです。 障害対応とは、通常の使用中にテクノロジーに問題が発生し、正常に動作するように回復させる必要がある場合に、それをサポートするための作業を指します。
Azure サポートにおける Advisory の定義
Advisory サポートは、方法に関する一般的なご質問に対する支援を目的としています。 主に公開資料ベースやすでに存在しているベストプラクティスの案内となります。
両者の区別
前者は「問題が発生している/発生した」ことに対しての支援です。一方、後者は問題が発生していない場合に、公開資料ベースでの一般的なご質問に対する支援です。
サポートをご活用するためのヒント
(公開資料ベース以外で)Advisory サポートに該当する内容(例)
1 | 再現頻度が低く、現在は問題が発生していないがログからの原因調査が必要とされる内容 |
Advisory サポートに含まれない内容(例)
1 | コードレビュー |
上記の内容に関して支援が必要な場合は、Premier サポートのカスタマーエンジニアによる稼働時間ベースのサービスをご検討いただくことをおすすめいたします。 お手数ですが、貴社内の Azure 契約を担当する窓口へ一度ご相談ください。
お問い合わせの重要度と緊急度について
Azure のサポートには、重要度が A ~ C に分類されております。
通常重要度(重要度 B、もしくは C)は、日本時間の営業時間(土日祝日を除く、9:00 ~ 17:30)のみ対応しています。 Standard、Professional Direct、Premier サポートにおいては 24 時間 365 日の緊急対応(重要度 A)が提供されています。
緊急対応は、運用環境における「障害対応」、つまり正常な状態で稼働していたサービスが正常に機能しなくなった場合の復旧・問題の回避を目的としています。 原因追求や、ハウツー(※)については重要度 B、もしくは C として、通常営業時間内での対応となります。 ※ 原因追求やハウツーは障害対応ではないため、重要度を落としても、ご契約や内容によってお受けできない場合がございます。
Developer サポートは、開発環境を想定しているため、24 時間 365 日の対応は行えず、重要度 A でも通常時間内での優先対応となります。
留意点:お問い合わせ1件につき1つの問題を扱います。
1件あたりを “問題の最小単位” とさせていただく必要があるため、複雑な問題については、切り分けによって複数のインシデントに分割していただくようお願いさせていただく場合があります。
このような対応は、お客様により良いサポート体験を提供させていただくためのものでございます。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
FAQ
よくあるご質問について、以下の通り列挙いたします。ご一読いただけますと幸いです。
Q.オンプレミスの PC やサーバーに不調が発生した場合、Azure サポートで対応が行えるか
オンプレミス、つまり自社や自宅の環境のサポート対応は Azure サポートの対応範囲外となります。エンタープライズ サポートの Unified サポートであれば、マイクロソフトの製品に限って対応が可能です。
Q.Azure 上における特定製品のライセンスについての問い合わせをしたい
マイクロソフト製品のライセンス(Windows Server や SQL Server 等)については、ライセンス リセラーとなるパートナー各社にお問い合わせください。 パートナー ネットワークに加入されている弊社パートナー様の場合、弊社パートナー コールセンターにご相談ください。
・パートナー コールセンター
Q.Azure 上の Windows Server 仮想マシンにおけるサードパーティ製品について問い合わせが可能か
サードパーティ製品のサポートは行っておりませんので、開発元にお問い合わせいただきますようお願いいたします。
Q.Azure 上の Windows Server 仮想マシンにおける OS 内の設定について、ベストプラクティス・特定機能の設定方法・仕様確認などを行いたい
Azure サポートの対応範囲外となりますが、エンタープライズ サポートの Unified サポートであれば対応可能です。
Q.Office 365 製品の問い合わせが可能か
Office 365 の製品についてのサポートは Azure サポート契約ではお受けできないため、Office 365 サポートをご利用いただく必要がございます。 しかしながら、Azure 上に導入いただいた Office 365 製品において、Azure プラットフォーム側の問題が発生している可能性がある場合など、Azure プラットフォームとしての見解が必要な内容については Azure サポートにご相談ください。
Q.Azure の特定の技術・挙動について仕様確認をしたい
仕様の確認に関する調査については、Professional Direct、エンタープライズ サポートの Unified サポートでのAdvisory サービスに含まれます。
Q.Azure Marketplace におけるサードパーティ製品の質疑応答・トラブルシューティングの依頼は可能か
Azure 基盤側の問題、例えば「サードパーティ製として提供されている仮想マシンが、Azure 基盤側の要因で接続できなくなった」といったケースであれば Azure テクニカル サポートにて対応が可能です。 それ以外の、価格、ライセンス、製品固有のご質問・トラブルシュートは提供元にご質問ください。
Q.Azure 製品やサービスの利用において、パフォーマンスが出ない
構築後、正常にパフォーマンスが出ていた状態から一時的に極端に悪化している場合には障害対応の範囲となり、Azure サポートでの対応が可能です。
障害対応の範囲外となるパフォーマンスの調査は Azure 観点からであれば Unified や Premier サポートにて承ることができます。
一方で、システム全体のパフォーマンスチューニングはカスタマー エンジニアによる稼働時間ベースのサービスにおいてのみ承れます。
Q.仕様確認したい場合、どうすればいいですか
Advisory 範囲として、ドキュメント上に言及されているものからの回答となります。大規模な案件で、非公式な上限値などをお知りになりたい場合、Premier サポートにて承ります。
※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。